PLAY! MUSEUMで開催中の「谷川俊太郎 絵本★百貨展」。
展覧会のようすを見た、谷川俊太郎さんから展覧会の感想が届きました。
会場写真:高橋マナミ
言葉の可能性、文字の広がりを改めて知った。
大勢の作り手が広げてくれた、そのことがうれしい。
展覧会全体について
現場に足を運べていないので動画を見ただけの感想です。
どんなものができるか予想できなかったけど、とても豊かで、感激している。そもそも文というものは原稿しかないし、絵なんかと違って展覧会には合わないもの。これほどまでに、いろんな発想で立体化してくれたのははじめてのこと。展覧会は新しいメディアだと思う。
今回の展覧会は絵本を立体化しているけれども、二次的に発展させていくことは「連詩」みたいだと思った。大勢の作り手たちと新たにコラボレーションして、こうして広がっていくのは、作者としてはとてもうれしい。
そもそも自分が作者だという意識が、あまりない。日本語が主体であり、言語が主人公なんだと、常々そう考えているから。展覧会の様子をみて、日本語が醸し出すイメージや言葉はいくらでも広がっていくんだなと、自分の想像力が広がった。
すきのあいうえお
文はアドリブの言葉遊びだった。そんな言葉から、日本各地でいろんな取材を行う実際の行動に広がるところが面白いと思った。そして写真はとてもきれい。
大人になると、言葉から連想しなくなってしまうもの。言葉と遊ぶ、連想していくっていうことは、子どもにとっての教育の一つだと思っている。
展示の映像では、画面いっぱいに1文字があらわれる。1文字だけの日本語は映像的で、ダイナミズムがあって、隠された意味が見えてくる。これはアルファベットではできない日本語の特性。改めて日本語の文字っておもしろいなって思った。
みんなに試してもらいたい。
展示を本にするなら、カードみたいなのもいいかもね。
「谷川俊太郎 絵本★百貨展」会場写真「すきのあいうえお」 「谷川俊太郎 絵本★百貨展」会場写真「すきのあいうえお」
*「すきのあいうえお」とは?
「あられ」「いるか」「う」。「あ」から「ん」まで、谷川俊太郎が好きなものを五十音順に記し、それらを写真家の田附勝が日本各地を撮影して応えた、展覧会のために作った新作です。
おみやげのトイレットペーパー
おかしいね、これ。
包装紙がかわいい。
最近のトイレットペーパー、水どけがいいからすぐなくなっちゃうね。
「谷川俊太郎 絵本★百貨展」のおみやげ「トイレットペーパー」 「谷川俊太郎 絵本★百貨展」のおみやげ「トイレットペーパー」
*PLAY! MUSEUMでは、展覧会の余韻がつづく「おみやげ」を来場者(有料利用者のみ)にお渡ししています。「谷川俊太郎 絵本★百貨展」のおみやげは「トイレットペーパー」です。
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