緊急事態宣言による長い休館期間があったため、異例ではありますが、再度「みみをすますように 酒井駒子」展を開催します。
巡回は終了しました。ありがとうございました!
「みみをすますように 酒井駒子」展 巡回情報
2021年7月10日(土)ー2021年9月5日(日)横須賀美術館(神奈川)
2021年12月11日(土)ー2022年1月30日(日)長島美術館(鹿児島)
2022年7月9日(土)ー8月28日(日) 兵庫県立美術館 ギャラリー棟3F(神戸)
『よるくま』『金曜日の砂糖ちゃん』(いずれも偕成社)などで知られる絵本作家・酒井駒子。
子どもや動物、情景の繊細な描写と、絵と響き合う詩的な文が多くの人々を魅了してきました。ブラティスラヴァ世界絵本原画展での金牌、オランダ「銀の石筆賞」を受賞するなど、海外でも高い評価を得ています。
本展は、酒井駒子初となる本格的な個展です。
これまでに刊行された20冊を超す絵本を中心に、約250点の原画を厳選。
原画は、画用紙や段ボールに黒い絵具を下塗りした上に色が配され、子どもや動物たちがひそやかに描かれています。
「ひみつ」「はらっぱ」「くらやみ」「こども」など6つのエリアに分けて空間を構成します。
会場内には、酒井が制作を行う山のアトリエ周辺の映像や音、酒井が大切にしている小さなおもちゃやオブジェを配します。
今回あらたに、雑誌「母の友」(福音館書店)の表紙用に描かれた原画約20点が加わります。
森の中、街の中をゆったりとめぐりながら、絵とことばに出会う、そんな新しい体験を提供する展覧会です。
チラシやポスター、図録のデザインは、『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)のブックデザインを手掛けたcozfish(祖父江慎+藤井瑶)が担当しています。
見どころ①約250点の絵本原画
デビューから最新作まで、20冊を超す絵本や書籍の原画約250点を展示します。
酒井のトレードマークとも言える黒色で下塗りした上に描く画風は、『ぼく おかあさんのこと…』(文溪堂)から定着しました。
黒い下塗りがもたらす粗さと細やかさ。時に段ボールやボール紙といった素材を使い、『BとIとRとD』(白泉社)はコラージュも用いています。豊かな色彩、少女や動物たちの繊細な表情を間近に見ることができます。
見どころ②森の中を散歩するような展示空間
会場デザインは京都在住のフランス人建築家・2m26が担当。杉材で作られた特製の額やケースの間をめぐりながら、酒井駒子の絵とことばの世界を味わいます。
見どころ③追加展示 雑誌「母の友」表紙原画
今回あらたに、雑誌「母の友」(福音館書店)の表紙用に描かれた原画約20点が加わります。
酒井駒子プロフィール
1966年生まれ、絵本作家。絵本に『よるくま』『はんなちゃんがめをさましたら』(いずれも偕成社)『ロンパーちゃんとふうせん』(白泉社)など、画文集に『森のノート』(筑摩書房)。『きつねのかみさま』(作・あまんきみこ、ポプラ社)で日本絵本賞、『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)でブラティスラヴァ世界絵本原画展金牌賞、『ぼく おかあさんのこと…』(文溪堂)でピチュー賞(フランス)・銀の石筆賞(オランダ)、『くまとやまねこ』(文・湯本香樹実、河出書房新社)で 講談社出版文化賞絵本賞を受賞。 『ゆきが やんだら』(学研プラス)はニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれた。