2021年11月20日(土)-2022年1月30日(日)の間、PLAY! MUSEUMで開幕した企画展示「柚木沙弥郎 life・LIFE」。
柚木さんの作品や人柄は、世代を問わずたくさんの人を惹きつけています。
今回の展示に関わったみなさんや、柚木さんと親交があるみなさんに、今回の展覧会の感想を聞きました。
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みなさんへの質問
Q1. 展覧会はいかがでしたか?
Q2. おすすめの作品1つとそのポイントは?
Q3. おすすめのグッズかカフェメニューを教えてください。
丸山祐子さん(柚木沙弥郎公式サイト運営)
柚木さんのお孫さん。
本展では、作品選定時のアドバイスから、図録やグッズの監修まで、多大なご協力いただきました。柚木さんデザインのクッキーを販売するhanaを家族と営み、会期中、hanaのクッキーやマグカップ、サコッシュをPLAY! SHOPでも販売中。
A1.
沙弥郎博覧会のような展覧会になりました。
絵本の仕事から、自作の人形、コレクション、染色作品まで、こんなに盛りだくさんに集まったのは初めてです。多くの方々に足を運んでいただきたいです。
A2.
なんといっても、「布の森」。
私は1番奥の暖色系の注染の布が揺れるところがお気に入りです。
ゆっくり過ごしてお気に入りの場所や作品を皆さんにも見つけて欲しいと思います。
それから入り口のアニメーション。
「くらし」と「人生」をテーマにした赤と青のモチーフがサティの音楽に合わせて、ゆったり自由に動きまわります。
これから始まる展覧会のワクワク感を盛り上げてくれています。
A3
ポスター。
図録の表紙カバーにもなっているB1変型サイズの大型ポスター4種と、IDÉEのペンチとハンマーのB5変型のジークレーのポスター。額装して部屋に飾リたい。
木寺紀雄さん(写真家)
10年以上にわたり柚木さんを撮り続けている木寺さん。
写真は写真集『柚木沙弥郎との時間』のほか、『柚木沙弥郎のことば』『柚木沙弥郎 92年分の色とかたち』(すべてグラフィック社)、別冊太陽(平凡社)などに掲載。
会場内でもスライドショーを上映中。
A1.
ひとつひとつの作品に向き合ってみていったら、時間がたりないくらい濃密で、柚木さんの人柄もわかる素敵な演出がいくつもされているので丁寧さと、空間も生かした素晴らしい大胆さを感じました。
A2.
どれというのは難しいですが…
個人的には、『雨ニモマケズ』が好きです。柚木さんが宮沢賢治の祈りを描かれた絵本の原画が、僕らのこれからの未来を明るく励ましてくれます。
A3.
おおきな立派な図録は、展覧会の記憶を残せてポスター付きでお得感もありもちろんおすすめですが、柚木さんの雑誌や本が、まつわる人達のエピソードや作品の解説などが時間をかけて深掘りされ、まとめられているので、生きる活力や気持ちが膨らみ、おすすめです。
あとは、靴下でしょうかー。
熱田千鶴さん(編集者)
『柚木沙弥郎のことば』著者。
『柚木沙弥郎 92年分の色とかたち』では編集と執筆を担当。(両書ともグラフィック社刊)
A1.
柚木ファンであればどこかで観たことのある作品も多いと思いますが、PLAY! という場と空間構成がとても素敵でした。
内装設計をされた手塚建築研究所の手塚貴晴さんにお話を伺う機会があり、布の展示の仕方や光の工夫を聞いて、さらにまた新鮮な目で観ることができました。
型染、絵本、立体を一堂に集めた展示なので、往年の柚木ファンもこれから先生を知る方も楽しめるのではと思います。
A2.
(選べないので)心に留まった作品がおすすめ作品とさせてください。
柚木さんはずっと現在進行形で創作をされているので、年代によってモチーフや表現が変わっていますし、その違いを探したり比較したりするのも面白いと思います。
作品ではないですが、おもちゃなどがぎっしり詰まったアトリエの棚の再現も本当にそのままなので(笑)、リアルな暮らしぶりが垣間見られておすすめです。
A3.
柚木さんのお孫さんである丸山祐子さんのお菓子屋さんhanaのお菓子。
ふだんは市川のお店でしか買えないし、美味しくかわいいのでおすすめです。
吉田昌平さん(白い立体 アートディレクター/グラフィックデザイナー)
『柚木沙弥郎 life・LIFE』広報物と会場のグラフィックデザインを担当
A1.
絵本の原画、テキスタイルも実物をずっと見たかったのでとても感動しました。質感、色、大きさ、とくに「布の森」の空間は圧倒されました。
A2.
「のれん富士」。これが家にあったらと思うと…欲しいです。
A3.
オススメのグッズは、お土産の便箋です。これが無料だなんて….
田中有美さん(白い立体 グラフィックデザイナー)
『柚木沙弥郎 life・LIFE』広報物と会場のグラフィックデザインを担当
A1.
展示の構想はなんとなく伺っていたのですが、実際に足を運んでみると作品の一つ一つの強さと、展示物のボリュームに圧倒されました!これだけの点数が揃ったところはなかなか見ることができないと思うので、ぜひ足を運んでいただきたいですね。
A2.
柚木さんの収集品のつまった棚。本などで見たことはあったんですけど、実際見るとすごいです。インドの紅茶の包みとか、いつのなんだろう(笑)
あと、見たことないような動物の置物とか。柚木さんは、形にこだわっている方なんだなあと。そして、こういうものが発想の源になっているんだなと思いました。
A3.
どれも素敵ですが、個人的にはhanaさんのクッキーが気になりました。
傘も、ちょっとお高いかもしれませんが…憂鬱な雨の日を乗り切れるかわいい柄なのでおすすめしたいです!
岡本香音さん(映像作家)
展覧会モチーフを使った映像作品の制作を担当。
PLAY! MUSEUMの上階、子どもの屋内広場PLAY! PARKでも柚木沙弥郎展にまつわる映像の制作を手がける。
A1.
迷い込む先があの、「布の森」なんてそんな贅沢なことがあるでしょうか。そんなことならいくらでも迷い込ませていただきます。展覧会タイトルも素敵で要所要所で「life・LIFE」について思いを巡らせてしまいます。
A2.
柚木さんの作ったお人形が好きです。缶のプルタブで作られたお洋服とか、十人十色の顔とか。わくわくが詰まった楽しい一角です。
A3.
白山陶器のマグが素敵です!「展覧会のマグカップ」とは括らせないぞという気迫を感じます。
青の発色も飲み口のアクセントも最高です。