(終了)トンコハウス・堤大介の「ONI展」

2023年1月21日(土)- 4月2日(日)

トンコハウス・堤大介の「ONI展」期間中の利用案内・チケット販売について

会期中は、当日券で入場できます。休日および混雑が予想される日は事前決済の日付指定券(オンラインチケット)を販売します。詳しくはこちら

2023.2.27更新
日本時間の2023年2月26日午後、アメリカ・ロサンゼルスで「第50回アニー賞」の発表と授賞式が行われ、『ONI ~ 神々山のおなり』が作品賞(リミテッドシリーズ テレビ/メディア部門)、プロダクションデザイン賞(テレビ/メディア部門)をダブル受賞しました!

ピクサー出身の堤大介とロバート・コンドウ率いるアメリカのアニメーションスタジオ「トンコハウス」。アカデミー賞短編アニメーション賞にもノミネートされたデビュー作『ダム・キーパー』(2014)で脚光を浴び、活動を本格化させました。

2022年10月21日、堤大介が監督を務める初の長編アニメーション『ONI ~ 神々山のおなり』がNetflixオリジナル作品として公開されました。古くから日本で描かれてきた「鬼」を題材に、森に暮らすユーモラスな妖怪や神々たちが、誰の心にも潜む恐れと向き合いながら成長する、全4話(計154分)の3DCGアニメーション作品です。

この展覧会は、アニメーション作品の『ONI』を空間演出で味わう新しいエンタテインメント体験です。トンコハウスが得意とする「美しい自然描写」「光や陰影の映像美」で、日本人に語り継がれてきた鬼や妖怪、神々の物語を現代に贈る作品。映像や言葉、音や光の演出に民俗資料を融合させたスペクタクルな展示空間で、自宅やデスクトップだけでは味わえない没入感を実現します。

そのほか、トンコハウスの技術や哲学を盛り込んだ、最新3DCGアニメーションの制作過程を紹介。そして会場内では、『ONI』のアニメーションをスクリーンでもお楽しみいただけます。 アニメーション作品を見た方は、もっと『ONI』を感じることができる。そしてまだアニメーションを見ていない方でも、PLAY! MUSEUMならではのエンタテインメント体験にどっぷり浸ることができる、そんな新しい展覧会です。

展覧会のみどころ

1. トンコハウス・堤大介監督が手掛けた超絶アニメーション映画

圧巻の映像美

2022年10月に31か国語で世界配信が始まったNetflixオリジナルの映画『ONI ~ 神々山のおなり』。アメリカのアニメーションスタジオ・トンコハウスの堤大介監督が手掛けた、3DCGによる超絶アニメーションです。かわいらしい妖怪や神々といったキャラクターが、精霊たちが棲むような神秘的な森に暮らすさまは、実写では表せない壮大な映像美をたたえています。 とりわけ見るものの心をつかむのは、画面からあふれ出る光と色の美しさ。映像の圧倒的な美しさは、トンコハウス映画の真髄です。

誰でも楽しめて、奥が深いストーリー

物語は、古くから日本で描かれてきた「鬼」を題材に、森に暮らすユーモラスな妖怪や神々たちが、 誰の心にも潜む闇と向き合いながら成長するというもの。子どもから大人まで年齢を問わず楽しめる現代の新しい民話であり、誰もが抱える憧れや恐れと向き合い、自分自身を受け入れていくあたたかな物語です。心揺れる主人公・おなりの成長を通じて、見えないものを恐れる心の闇とそこに差し込む真実の光、さらには親子の絆や友情という普遍的なテーマを描き出しています。

かわいいキャラクター

主人公の「おなり」は10歳のおてんばな女の子。ヒーローに憧れ、鬼から村を守る使命感に燃えている。そんな娘に惜しみない愛情をそそぐ父「なりどん」は、踊ったり、チョウとたわむれたり、 遊んでばかりいるヘンテコな雷神さま。愛嬌たっぷりの「かっぱ」は、お皿の水をこぼすと気絶してしまうおっちょこちょい。臆病でシャイだけれど、おなりを信じて寄り添う大切な親友。そのほか「天狗」「アマテン」「たぬきんた」「アン・ブレラ」など、日本の民話から現代にアップデートされたユニークでかわいらしいキャラクターたちが登場します。

日米のカルチャーが混合した制作体制

日本で古くから描かれてきた民話に着想を得た作品を、2022年にハリウッド映画としてつくりあげるために、トンコハウスは日本のプロダクションやクリエイターとタッグを組んで制作に取り組みました。最初期には、コマ撮りで知られるスタジオ「ドワーフ」がパイロット版をつくり、 その後のルックやアニメーションの方向性に大きな道筋をつけました。脚本は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などで知られる岡田麿里が担当し、堤大介とタッグを組んで普遍的でありながら、人と鬼たち、人間社会と美しい自然の対比や、誰の心にも潜む恐れや闇に立ち向かう勇気を一つの物語に紡ぎました。CG制作は、Megalis VFX、アニマ、マーザ・アニメーションプラネットの3社が担当。1980年代の日本のアニメーションのテイストも参照しながら、壮大なアニメーションが生み出されました。

トンコハウスと堤大介

トンコハウスの監督・堤大介は、アメリカンドリームとも呼べるキャリアを歩んできました。高校卒業後に単身渡米すると、ひょんなことから美大に進んで絵筆をとり、光の表現に惹かれて絵を描き続けます。大学卒業後にアニメーションの世界に身を投じると、持ち前の行動力と人を引きつける力で、徐々に頭角をあらわします。そして、堤の「光の表現」に着目したピクサーの監督からオファーが届きピクサーに入社。アートディレクターとして活躍する一方で、次第に自ら物語を生み出す気持ちが膨らみ、ピクサーで出会った盟友ロバート・コンドウと休暇をとり作った『ダム・キーパー』がアカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート。2014年にピクサーを離れ、ロバートとともに「トンコハウス」を立ち上げ、ついにNetflixでオリジナル・アニメーション作品を完成させました。

2. もっと『ONI ~ 神々山のおなり』を感じる展覧会

メイキングではなく“体感型”のアニメーションの展覧会

2020年にオープンして以来、「ぐりとぐら」「コジコジ」「柚木沙弥郎」「どうぶつかいぎ」 「junaida」など、ユニークな展覧会を開いて話題を集めているPLAY! MUSEUMが、初めてアニメーションの展覧会に取り組みます。アニメーションの展覧会といえば、メイキング(制作過程)の紹介が一般的ですが、PLAY! MUSEUMでは、映像作品をもっと感じて楽しめる画期的な場をつくります。

「ONI展」会場写真(撮影:田附勝)

“歩いて・立ち止まって” 作品の世界に包み込まれる映像体験

展覧会は、映像をひとつのスクリーンで座って見る鑑賞スタイルではなく、154分のアニメーションを、大空間を歩きながら体感していきます。光と色にあふれた映像美は、複数のスクリーンと自然を感じる音響とで味わいます。「おなり」と「なりどん」がたわむれるあたたかな光や美しい自然描写、憧れの雷神と空を浮遊する雷雲のシーン、「おなり」が人間社会と迷いの森をさまようシーン、「おなり」と仲間たちが勇気を出してONIに立ち向かうクライマックスシーンなどが会場全体を包みます。作品の世界に飛び込んだような没入感を味わいながら“歩いて・立ち止まって”楽しむ映像体験を体感できます。

手漉き和紙スクリーン・手づくりの和紙提灯・お面・凧で異世界にトリップ

会場には、壁面と特製の手漉き和紙スクリーンに映像を投影。作品の世界を全身で感じられる臨場感を再現します。また、和紙と竹ひごでつくられた提灯が、会場のあちこちを照らします。物語に出てくる戻り橋や灯籠、祭りやぐらを再現展示するほか、会場の随所には、日本全国から蒐集された鬼や妖怪のお面、大きな凧が展示されます。日本の古き良きものづくりや質感と作品の映像美とが渾然一体となり、まるで異空間へトリップしたような体験となります。

武蔵野美術大学 美術館・図書館 民俗資料室の協力

お面や凧は、国内有数の民俗資料コレクションを所蔵する武蔵野美術大学美術館・図書館 民俗資料室から協力を仰ぎ展示します。PLAY!と武蔵野美術大学は、PLAY! MUSEUMでの展覧会企画や PLAY! PARKでの遊具の開発など、さまざまなプロジェクトを通じて連携・協力関係を構築してきました。今回「ONI展」では、民俗資料室から貴重な資料の貸与を受け、映像作品を「体感して楽しむ」画期的な展覧会を開催します。

制作を担当するのは、菱川勢一×ブルーシープ

展覧会は、DRAWING AND MANUALを率いる映像作家/写真家の菱川勢一と、ユニークな展覧会づくりで定評のあるブルーシープによる共同制作です。空間デザインを担当する菱川は、展覧会のクライマックスを飾る光のインスタレーションを演出。ONIの力に恐れることなく、立ち向かう「どん、つこつこつこ、わっしょい、わっしょい」の心を持って太鼓を叩くと、無数の森の精霊「モリノコ」が発光し有機的に空間を巡る美しいインスタレーションが生まれます。

「ONI展」会場写真(撮影:田附勝)

ハリウッド発3DCGアニメーションのメイキング

『ONI』のストーリーが生まれるきっかけから完成まで、ハリウッド発の本格3DCGアニメーションが生み出される制作過程を紹介します。初期にパイロット版のためにつくられたドワーフのコマ撮り用の人形やスタジオセット、多彩なキャラクターや豊かな世界観を描いたスケッチ、そのほか、カラースクリプトやライティングなど、トンコハウスの映像づくりを垣間見ることができ ます。

特設シアターで上映会

普段はNetfilxでしか観られないアニメーション『ONI ~ 神々山のおなり』と、トンコハウスによるアニメーション作品『ダム・キーパー』(約18分)、『ピッグ – 丘の上のダム・キーパー』(約47分)、『ムーム』(約14分)、『Acorns』(約16分)の4作品を、会場内の特設シアターで特別上映します。『ONI』は1日数回時間指定で、会期中期間を区切り、全4話を上映します。画面からあふれ出る映像美をお楽しみください。

『ONI ~ 神々山のおなり』上映スケジュール
1月21日(土)-2月12日(日):第1話(約39分)
2月13日(月)-3月5日(日): 第2話(約41分)
3月6日(月)-3月19日(日): 第3話(約41分)
3月20日(月)-4月2日(日): 第4話(約44分)

上映時間
第1話:①11:05-/②13:00-③15:00-④17:00-(④は土日祝のみ)
第2,3話:①11:05-/②13:05-/③15:05-/④17:10– (④は土日祝のみ)
第4話:①11:05-/②13:10-/③15:15-/④17:15– (④は土日祝のみ)

展覧会に寄せて、堤大介からのメッセージ

以前アメリカの有名な雑誌で、「日本に旅するなら必ず行くべき美術館の一つ」としてPLAY! MUSEUMがリストされていました。その記事を読んでからトンコハウスの中でも話題になっていたPLAY!さんから「ONI展」のお話をいただく事になるなんて夢にも思いませんでした。ご提案いただいた展覧会の内容も、想像していたものよりも、夢があり、斬新で新しい。家でコンテンツを消費する時代の中、この展示会はこの「場」でしか体感できないはず。

堤大介による「ONI展」描き下ろしイラスト ©2022 Tonko House Inc.

3. SHOP、CAFE、PARKも『ONI』!

PLAY! SHOP

PLAY! SHOPでは『ONI』のキャラクターをあしらったアイテムや、トンコハウスのビジョン “Inspire Curiosity” がプリントされたデニムエプロンなどのアパレルアイテム、応援袋をはじめとする和テイストのアイテムなど、PLAY! ならではのオリジナルグッズを販売します。また、『ONI』に登場するおなりやかっぱのぬいぐるみなど、トンコハウスによる関連グッズも多数用意しています。

PLAY! CAFE

PLAY! CAFEでは『ONI』のストーリーを感じられるメニューが勢ぞろい。かわいらしいキャラクターを再現したランチプレートやデザート、なりどんがおなりのために作ったお弁当など、『ONI』を味わいつくすラインナップです。

PLAY! PARK

PLAY! PARKでは『ONI』の世界を感じるあそびを、遊具やワークショップ、ライブイベントを通して開催します。「ONI展」期間中の限定ワークショップは、日本の伝統文化に触れながら作品の世界を楽しめる内容です。1月と3月には『ONI』の劇中サウンドに参加した、太鼓演奏家のヒダノ修一さん(太鼓)、一彩さん(太鼓)、光季さん(タップダンス)による特別ライブも開催します。

*ライブの詳細はこちら

プロフィール

堤大介(Daisuke “Dice” Tsutsumi)

東京都出身。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業。ルーカス・ラーニング、ブルー・スカイ・スタジオなどで 『アイスエイジ』や『ロボッツ』などのコンセプトアートを担当。2007年ピクサーに招聘されアートディレクターとして 『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』などを手がける。2014年7月ピクサーを去りトンコハウスを設立。初監督作品『ダム・キーパー』は2015年米アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート。2021年には日本人として初めて米アニー賞のジューン・フォレイ賞を受賞。一冊のスケッチブックに71人の著名なアーティストが一枚ずつ絵を描き、手渡しで世界中を巡るというプロジェクト『スケッチトラベル』の発案者でもある。
(ポートレート撮影:高見知香)

TOPICS

「新しい視点で作品世界を味わえる展覧会」
企画展示 トンコハウス・堤大介の「ONI展」
2023年2月3日(金)10:00-17:00/トンコハウス・堤大介の「ONI展」
2023年1月13日(金)−2月5日(日)の木・金・土・日 12:00−17:00