「エルマーのぼうけん」展では表紙や挿絵の原画が日本で初公開されます。ルース・クリスマン・ガネットが描いた柔らかな絵を、写真家の清水奈緒が実際に絵を見ているように撮り下ろしました。会場で味わう楽しみや発見を、ひと足お先にウェブ上で紹介する写真展です。
~物語のあらすじ~
少年エルマーは、どうぶつ島にとらわれているりゅうの子を助けるため冒険の旅に出ます。どうぶつ島では恐ろしい動物たちに出会いますが、エルマーは持ち前の知恵と勇気、そしてリュックサックにつめた道具でひらりとかわし、ついにりゅうの子に出会います。
「おおにこにこ」のライオン
エルマーに自慢の艶やかなたてがみを結ってもらい喜ぶライオン。訳者の渡辺茂男さんはライオンの様子を「おおにこにこ」と訳しました。なんと愛らしい瞳。なんとすてきな笑顔でしょう。
真顔のいのしし
どうぶつ島へに侵入したエルマーを見つけようと議論する二匹のいのしし。よく見てください、真剣に話す二匹のいのししのユニークな真顔を。
冒険はひとりぼっち
どうぶつ島にたどりついたエルマーは、夜を越え、奥深くへと分け入ります。動物たちの声が鳴り響くジャングルの中で、ちっぽけなエルマーはひとりぼっちです。
笑うライオン
だまされたことに気づいた動物たちは、わにの背中に乗ってエルマーを追いかけますが、川のわにが移動をはじめたからさあ大変。でもライオンだけはこちらを見て、どこか楽しげです。
ハートの中の小さなねこ
『エルマーのぼうけん』の見返しに描かれた「みかん島とどうぶつ島のちず」。展示される原画を見たら、本には掲載されなかった愛らしいねこを見つけました。
『エルマーのぼうけん』原画 1948年 © Dragon Trilogy Irrevocable Trust / Kerlan Collection of Children’s Literature, University of Minnesota Libraries, USA. (撮影:清水奈緒)