PLAY! MUSEUMで開催中のトンコハウス・堤大介の「ONI展」(2023年1月21日(土)- 4月2日(日))。「第50回アニー賞」では、Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』が作品賞(リミテッドシリーズ テレビ/メディア部門)、プロダクションデザイン賞(テレビ/メディア部門)をダブル受賞し、改めて注目が集まっています。
今回の展示に関わったみなさんや、堤大介監督と親交があるみなさんに、展覧会の感想を聞きました。
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ロバート・コンドウさん(エグゼクティブ・プロデューサー /プロダクション・デザイナー)
ピクサーの同僚であった堤大介とトンコハウスを設立。初監督作品『ダム・キーパー』は2015年米アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート。Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』では、エグゼクティブ・プロデューサー /プロダクション・デザイナーを担当。
ー今回『ONI』が展覧会という新しい形で届くことになり、どんな気持ちでご覧になりましたか?
私たちが制作してきた映画では画づくりやテンポ感、音楽、そしてサウンドにより観客の心を動かし、その世界観に誘います。しかし「ONI展」では、映画のように心を動かすだけではなく、自分のペースで物語の世界に触れ、その世界観を体感することができます。PLAY! MUSEUMでしか体験できない映像表現が、ここにはありました。
私自身『ONI』の制作に携わっていながらも、初めて『ONI』の世界に入り込んだかのような感覚を味わいました。『ONI』の世界観を体感できることこそが、「ONI展」の魅力だと思います。
栗田唯さん(ストーリーボードアーティスト)
Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』のストーリーボードを担当。おなりとなりどんがくしのトレーニングをするシーンや、なりどんがおなりのためにご飯を作るシーンなどを手がける。
ー「ONI展」の感想を教えてください。
遊び心満載でとても面白かったです。『ONI』の制作に携わっているからというのもあるかもしれませんが、大きい画面で映像を鑑賞でき、うっとりした気持ちになりながらずっと眺めてしまいました。楽しい要素と、うるっとくる感動の要素の両方が体験できて、楽しかったです。
稲田雅徳さん(ビジュアルデベロップメントアーティスト)
Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』ではコンセプトアーティストとしてカラースクリプトなどを担当。
ー「ONI展」の感想、また展示の中で特に好きな部分を教えてください。
今までにトンコハウスが手掛けてきた展覧会とは別の切り口で作品の世界を再構築していて、とても新鮮な体験でした。
展示の中心部に建てられた櫓を下から見上げた時に「こんな風に見えていたのか…!」とキャラクターたちの感覚も体感することができ、作品制作時からイメージしていた空間が目の前に現れたことにとても感動しました!
カフェのメニューも一つ一つ工夫が凝らしてあり、とても楽しめました!(それに味も美味しかったです!)
橋爪陽平さん(ビジュアルデベロップメントアーティスト)
Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』ではコンセプトアーティストとしてカラースクリプトなどを担当。
ー「ONI展」の感想、また展示の中で特に好きな部分を教えてください。
これまでのトンコハウスの展示会とは異なり、「作品の世界観に浸れる空間になっているなぁ」と思いました。『ONI』の世界を素晴らしい音や映像で楽しめるだけではなく、太鼓を叩くなど、作品の世界を自分自身が体験できるところがとても楽しかったです。 また、たくさんの制作スタッフによってできあがっていく過程が丁寧にわかりやすく展示されているのも素敵でした。
マリナ・アイコルツさん(声優)
Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』のカルビン役。
ー「ONI展」の感想、またどんな方に『ONI』や展覧会を観てもらいたいですか?
太鼓を叩くと森の精霊「モリノコ」がライトでぱーっと広がっていくエキシビジョンが素晴らしかったです。
アニメも展覧会も、いろんなカルチャーのたくさんの皆さんに見てもらいたいです。
篠原健太さん(ストップモーションアニメーター)
アニメーションスタジオ「dwarf」在籍中、『ONI ~ 神々山のおなり』パイロット版の制作に携わる。
ー『ONI』と「ONI展」の感想を教えてください。
とても広くてダイナミックでした。櫓や太鼓もインパクトがあって・・太鼓はちょっと恥ずかしくて叩けなかったんですけど。モチーフとして展示できるのは、『ONI』の作品にリンクしてて良いなと思いました。
展示ではアニメもじっくり見られて、やっぱりトンコハウスさんならではの照明、光の使い方がすごく綺麗で素晴らしかったです。アニメーション、キャラクターの動きも結構チャレンジしてるなという印象で。CGだとフレームレート(1秒あたりのコマ数)を上げて結構滑らかに動かせるんですけど、そこをあえて減らして、ちょっとカクカクした動きで表現するところにチャレンジ精神を感じました。